頭の悪すぎる掲題にて失礼。装備を強化した際に得られる強化値が額面通りの影響しか与えていないのではないか、という点についての検証だ。
日本版から始められた方は「なにを当たり前のことを」と仰られるかもしれないが、韓国版では装備の強化値には隠れた仕様があったのだ。装備を強化した際に得られる上昇値が、全ステータスに適用されるというもの。つまり、HPを増加させる防具を強化するとHPの上昇値が上がっていくが、実はそれがHP以外のステータスにも影響を及ぼしていた、という仕様だ。
この仕様の確認も含め、韓国版と日本版での仕様変更について以下で検証する。
お世辞にも緻密とはいえない検証のため、結論が誤っている可能性もあることを予め付記する。
前提
- 韓国版では強化によって得られた上昇分は全てのステータスに影響する。
検証方法
- 日本版と韓国版で同一チャイルド、同一ステージを使用する。
使用チャイルド:★1 ソーダ味注射器
使用ステージ:1-1-1 - 攻撃力ステータスに影響を与えない防具を同ランク・同レアリティの二つ用意する。一方を強化、もう一方を未強化の状態にし、それぞれ装備した状態での与ダメージを比較する。
- 使用するスキルは自動攻撃のみ。
- 自動攻撃のダメージ計算式は韓国版のものが適用されていると仮定する。
自動攻撃の算出式:(((総攻撃力×20×属性補正)/(敵防御力×0.4+500))+スキル表記ダメージ-装備無し攻撃力×20/500)×(1-敵防御力×0.005/100)
装備強化値影響について検証
韓国版
使用するのはLv1の★1チャイルド。ちなみに何も装備させない状態でのダメージは右の画像の通り。このチャイルドに強化状態の異なるふたつの防具を装備させ、与ダメージの変化を検証する。
使用する防具はBランクのシャツ。画像からはわかりにくいが左が未強化で右が強化済の防具だ。右は+6まで強化しており上昇値の差は+60。防御力のみ上昇させる防具のため本来は与ダメージに一切影響を与えない。これらをそれぞれ装備させた状態で自動攻撃を行った結果が次だ。
左が未強化を装備した状態、左が強化済防具装備だ。強化済防具の方が与ダメージが上昇している。防御力しか上昇させないはずの防具が、与ダメージに影響を与えていることがわかる。ちなみに、事前に同一対象に自動攻撃を数十回行いダメージにブレが生じないことも確認している。
“強化によって得られた上昇分は全てのステータスに影響する”という仕様は韓国版において現役であることがわかった。では日本版ではどうだろう。
日本版
日本版においても同一チャイルドを使用して検証を行う。ちなみに、日本版の方が攻撃力が19高いという微妙な強化をもらっているが、ダメージ計算上は誤差だったので無視した。
何も装備させない状態での自動攻撃ダメージは24。韓国版と同じだ。ちなみにこちらもダメージにブレが発生しないことを確認している。
使用する防具はCランクのアロハシャツ。左が未強化、右が+15まで強化済のものだ。上昇値の差は64となる。強化によるステータスの上昇幅は日本版の方が低いという、いらない情報も得られた。これをそれぞれ装備した状態で1-1-1のアオラムを殴ってみる。
韓国版から仕様が変わっていなければ、強化済の防具を装備した方が与ダメージが上昇するはずだが、果たして。
左の画像が未強化防具装備状態、右が強化防具装備状態での自動攻撃結果だ。見ての通り、ダメージに一切変化がない。どうやら韓国版での仕様は消え失せ、装備を強化した際に上昇するステータスはゲーム内表示のもののみとなっているようだ。
結論
- 強化によって得られた上昇分は全てのステータスに影響する、という韓国版の仕様は日本版では消滅している。
あとがき
検証の結果わかったのは、装備強化においてゲームの画面内にて表示される情報以上のことは起こっていないという、至極当然のことだ。「そりゃそうだろ」としか言いようのない結果だが、韓国版ではこの隠し強化ステータスの存在がかなり大きなウェイトを占めていたので、少しショックだ。しかし武具の個性を薄れさせる一因となっていたことも事実ではある。ゲームバランス上は妥当な修正と言っていいのかもしれない。
検証過程で、★1チャイルドも能力値を少しいじられていること、チュートリアルで出現する敵は韓国版の方が倍ぐらい強いこともわかったので一応共有する。