強バフをこれでもかと積載し中間決算に彗星のごとく現れた加速バッファー”アネモネ”。確かに強いのは強い。しかし水属性の加速枠はコウガパイセンの”シマ”だ。うかつに”チョーシ”くれてっと、明日の”ニュース666″に”載”ったぞテメー……? ということにもなりかねない。
というわけで、コウガとアネモネそれぞれのスライドスキルバフを比較した。今後の編成の参考になれば幸甚。
コウガvsアネモネ比較:前提
コウガvsアネモネ比較:ダメージ貢献度比較
攻撃者として今回は完凸アモールを使用した。ステータスとスキルは以下の通り。
スライドダメージ比較
コウガとアネモネ、それぞれ完凸状態でのスライドダメージを比較した。DPS(Damage Per Second)とは、スライドダメージを、そのスキルを放つのに必要な時間で除算したものである。ダメージ効率の優劣をわかりやすくするため便宜上用意した。これが高いほどダメージに対する貢献度が高いと思ってよい。
①②は対クロセル戦を、③はワールドボスやRAGNA BREAKあたりのボスを想定して防御力を設定している。ダメージ貢献度は②を除いてすべてアネモネに軍配が上がった。与ダメージ中に追加や防御無視など、攻撃力バフの影響を受けないダメージの割合が大きければコウガが有利だが、そうでないならアネモネが優位に立つ。
ただ、冒頭にも述べた通り、これはアネモネのバフが途切れないという前提のもと算出されている。実際はバフ途切れが発生してしまうため、両者のDPS差はもう少し縮まることだろう。
雑にまとめると、与ダメージ中に追加ダメージの割合が多くなる高防御帯においてはコウガ>アネモネ。そうでないならアネモネ≧コウガ、という感じだろう。
フィーバーダメージ比較
続いてフィーバーダメージの比較だ。
見ての通りアネモネの圧勝だ。加速はフィーバーダメージに一切影響を与えないので、当然といえば当然。追加ダメージ抜きで比較を行っているのは、追加ダメージがあろうとなかろうと関係ないからだ。フィーバーに入る回数が同じなのであれば、あらゆるシチュエーションでアネモネが有利だ。
ちなみに、実際の戦闘では属性補正やその他バフによる乗算補正が入るので、この差はさらに開く。
結局どっちが強いのか
トータルで見れば最終的にダメージ貢献度が高いのはアネモネだと思われる。スライドスキルの比較では状況次第でコウガに軍配が上がるものの、それを帳消しにしておつりが来るぐらいフィーバーダメージに差が出てしまっている。
じゃあ凸数が同じならコウガはお払い箱かというと、そういうわけでもない。コンテンツ別に解説する。
RAGNA BREAK
凸数が多少低くてもアネモネが有利。攻撃力バフによるフィーバーダメージ差が非常に大きい。フィーバー回数が増えれば増えるほどこの差は大きくなる。スライドスキルのダメージ差など吹き飛んでしまうだろう。凸数が2~3凸低くてもトータルスコアはアネモネの方が高くなると思われる。コウガでないとフィーバー回数が減ってしまうとかでない限り、アネモネが強い。ただ、オート時のAIがまだよくわからないので、手動じゃないと真価を発揮できないとかはありそう。
ワールドボス
コウガが有利。攻撃力バフはアネモネでなくともどっかから飛んでくるし、被弾しないディーラーに忍耐をつけたところで大して意味もない。アネモネでなければできない仕事というのが加速しかない。であれば、持続時間が長く加速量も多いコウガを編成した方がよいだろう。コウガよりアネモネの方が加速量が多いとか、攻撃力バフを付与できるバッファーがリザしかいないとかいう場合はその限りでない。
デビルランブル
どっこいどっこい。アネモネの忍耐は非常に頼りになるが、コウガにも気絶ドライブというクソムーブがある。どういうコンセプトの編成を組むかでチョイスは変わってくる。一長一短。
アンダーグラウンド極(クロセル戦)
凸数が近いならアネモネが有利。ダメージへの貢献度と辛抱による防御フォローのバランスがよい。火クロセルのように通常攻撃連打ディーラーによるノーマルスキルがメインとなる場合、コウガのスライドクールタイム減少がほとんど意味をなさなくなるため、余計にアネモネにしない理由がなくなる。ただこちらもRAGNA BREAKと同様、フィーバー回数が減るようならコウガの方がよい。
その他コンテンツ
素材ダンジョン周回や放置アングラ強の場合はコウガが有利になる。フィーバーを撃たないならアネモネの優位性はほとんど失われるからだ。今後あらゆるダンジョンにオートフィーバーが導入されるとかでない限りは、コウガでよい。
番外:コウガとアネモネのバフ重複について
本稿とはあまり関係ないが、豆知識として共有する。
アネモネとコウガ、どちらもスキルゲージチャージ量アップ系の加速バッファーなのだが、両者のバフ内容全てが共存不可というわけではない。同時に編成したとき、相互上書きされるのは”スキルゲージチャージ量アップ”バフのみだ。
この手の複合バフ系全てに言えることだが、似た効果を持つバフが重なった場合、重複している効果のみが上書きされる。それ以外のバフは消えずにそのまま残るのだ。試しに、Nモナ、コウガ、アネモネを同時に編成して全員のスライドスキルを順番に使ってみよう。
スキルゲージチャージ量アップバフだけは上書きされてしまっているが、それ以外は全て有効のままだ(エポナに応援がついてないのは、運)。スキルゲージチャージ量アップバフが無駄になることに目をつぶれば、アネモネを”攻撃力アップバフと辛抱バフを付与するバッファー”として運用することも可能だ。それに意味があるかは別として。
おわりに
ダメージへの貢献度という観点から両者を比較してみた。
実測値を取ったわけではないので実際どうかと言われるとアレだが、非常にいい勝負をしている。複雑な気分だ。コウガと肩を並べるアネモネを褒めるべきか、ここまでバフを山盛りにしても崩しきれないコウガの牙城に慄くべきか。
水属性RAGNA BREAKが連続したこともあって、コウガを完凸しているプレイヤーも多かろう。アネモネを引くか迷ってる方もいるだろうが、2凸~3凸しないのなら完凸コウガでも良いのではないかと思う。今後、還生館が実装されることを期待してとりあえず1体持っておくというのもありだ。
ちなみに、今回はかなり限定的な状況での比較なので、実際に運用してみたらやっぱりコウガが圧勝とかアネモネ強すぎるとかになる可能性は充分ある。アネモネの方が付与するバフ個数が多いからNモナとの相性が良いよねという話や、辛抱自体の価値も全く無視している。今後の参考のつもりで書いてはいるが、参考にされすぎるとそれはそれでヒく。