4月25日、難航するメンテナンスに暇チャがあわや墓チャかと危ぶまれたものの、なんとか開場を果たした”魔界温泉”。新たな育成コンテンツでもあるこの湯治場の効能と、パワーバランスに与える影響について本稿で考察する。
魔界温泉の効能
魔界温泉：ステータス上昇の条件
魔界温泉は育成コンテンツでもある。好感度を上昇させることでステータスを大きく成長させることができる、が、上昇の仕方や割合など韓国版から大きく変更されている。
まず最も大きな違いは、好感度上昇の条件だ。
韓国版では温泉魔力を注入しようがしまいが、とりあえず湯につけておけば好感度は上昇したしステータスも全部上昇した。
韓国版の湯上り
しかし日本版では、風呂に入っただけではステータスは変化しない。入浴中にプレゼントをすることでようやく好感度が上昇する。入浴によって得られるものといえば幾ばくかの温泉コインと湯浴み姿だけだ。チャイルドの健康について温泉には何の効果もないのだ。
草津とコラボしてる最中になんてことを言うんだという気もしなくもないが、やはり人間、湯につかった程度では何も変わらない。人を動かし成長させるものはいつだって報酬なのだ。
魔界温泉：ステータス上昇の規則性
上でも書いた通り、韓国版では好感度上昇に伴い全てのステータスが成長したが日本版はそうではない。では、日本版はどのような規則にしたがってステータスが成長しているのか。
- 好感度レベルが1上昇すると、5種のステータスのうち1つが成長する。
- 成長するステータスは順番に選ばれ、偏ったりはしない。（好感度レベルが「5の倍数+1」のとき、全てのステータスが等しい割合で上昇した状態になる）
- ★5キャラ：好感度レベルが1上昇したときのステータスの上昇幅は、初期値（図鑑で見れるステータス値）の6%。ただし、好感度レベル51以降はステータス上昇幅が初期値の4%に減少する。（好感度レベル100でひとつを除く全ステータス+100%）
- ★4キャラ：好感度レベルが1上昇したときのステータスの上昇幅は、初期値（図鑑で見れるステータス値）の10%。ただし、好感度レベル41以降はステータス上昇幅が初期値の5.5%に減少する。（好感度レベル90でひとつを除く全ステータス+135%）
- ★3キャラ：好感度レベルが1上昇したときのステータスの上昇幅は、初期値（図鑑で見れるステータス値）の17.5%。ただし、好感度レベル31以降はステータス上昇幅が初期値の8%に減少する。（好感度レベル80でひとつを除く全ステータス+185%）
というのが今のところ、いろんな方のスクリーンショットや公式の画像から私が立てた予想だ。
魔界温泉：チャイルドの”好み”について
プレゼントの好みは、おそらく韓国版から最も大きく変更された点だ。
韓国版でのプレゼントの好みは、攻撃型は貴重品・補助型は玩具というふうに、ある一定の規則のもと定められており、またプレゼントの背景色がそのまま属性を示していた。
そのため、シャルルが札束にときめいたりデュランダルが美少女フィギュアで遊んだりと、好みがキャラクター性と乖離することが間々あったのだが、日本版ではそれが改善されている。
まったく何の規則性もなく、ただチャイルドのキャラクター性にあった好みが再設定されている。しかもコラボ除く全ての★5キャラに。えげつない手間である。
日本版で好みがオタクから陽キャに。
好みを全て暗記するのは難しいとしても、好感度を上げたいキャラについては把握しておくとよい。
魔界温泉がパワーバランスに与える影響
上述のステータス成長規則が正しいものと仮定して考察する。また、ここでは便宜上、好感度上昇によって増加した攻撃力と防御力をそれぞれ”温泉攻撃力”、”温泉防御力”と呼称している。
魔界温泉：ステータス成長の最大値
好感度レベル最大で★5キャラなら初期値の100%分ステータスが増加する。成長倍率だけ見ると結構なインフレを感じるが、初期値が基準になっているのがミソだ。
たとえばこの花魁バートリーの好感度レベルが100になったとしよう。その場合、最終的に増えるステータスは、攻撃力なら約1353、HPなら約1774になるわけだ。
相当でかいが韓国版に比べるとだいぶマシに見える。
魔界温泉：攻撃力 vs 防御力
温泉によってステータスが成長した場合、パワーバランスにどのような影響が生まれるのか。果たして温泉防御力は温泉攻撃力を相殺できるのか、について簡単に予測を立ててみた。
上述の成長規則に基づくステータスの最大増加値は以下の通りである。
最小値と最大値は、そのロールで最も該当ステータスの低いキャラと高いキャラのもの。
数値的には攻撃型の温泉攻撃力が、防御型の温泉防御力を上回っている。では実際の被ダメージはどうなるのか。結論から言うと、防御力が高くなればなるほど温泉防御力で温泉攻撃力を相殺しきれなくなる。
ただ、これは防御力だけを見た場合の話だ。
HPの上昇まで加味すると温泉前より温泉後の方が総合的な耐久力は上昇する。デビルランブルで竹槍を使う場合には、ディーラーをしっかり肩まで浸からせておかないと、だんだん厳しくなってくるだろう。
温泉がもたらす防御力への影響
もともとの防御力が低ければ低いほど、温泉による防御力上昇の恩恵は大きくなる。グラフにするとこんな感じ。
一番下が温泉なし防御力で、それ以外がロール別の温泉防御力のダメージ減少率だ。見ての通り、防御力が高くなればなるほど温泉なし防御力との差がなくなっていく。
温泉攻撃力によって上昇するダメージは、もとのスキルダメージがいくつであろうと一定なので、もともとの防御力が高ければ高いほど温泉防御力の恩恵は薄れていくというわけだ。
魔界温泉：持続ダメージデバッファーの立場
これはもう相当危うい。
温泉で回りがHPを上げてくなか、デバフダメージを主兵装とするディーラーは、その部分に温泉の恩恵を一切受けることができない。何百時間と湯につかろうと、デバフダメージは少しも変化しないのだ。一方的にナーフを食らったようなものである。
今はまだ良いが、今後好感度最大キャラが増えるにつれ、デバフダメージ（ニコル含む）で生計を立ててたディーラーたちの、デビルランブルでの立場はどんどん危うくなっていくだろう。
デバフダメージがステータスの影響を受けるようになるか、より強力なテコ入れカルタが実装されでもしない限り、彼らは垢と一緒にこすり落とされてしまうだろう。
魔界温泉：ソウルカルタへの影響
“ヒギンズの娘”や”巌流ダビの燕返し”など、ステータスを攻撃力にコンバートする系のカルタがいよいよ本領を発揮しだす。
今でも呆れるほど強いが、好感度最大のキャラがこの手のカルタをつけると、”ビーチの憩い”のオプション効果に迫る勢いで攻撃力が上昇する。
さすがに”貴公子の新年”を上回るまではいかないだろうが、汎用性を考えれば十分すぎる。この手のカルタはインフレに強い。いくつかの最終攻撃力固定値上昇系カルタが過去になるのは避けられないだろう。
魔界温泉はどのキャラを優先すべきか
ざっくり私見をまとめると以下のようになる。
ディーラー＞デバッファー＞バッファー＞ヒーラー≧タンカー
魔界温泉：ディーラーを優先すべき理由
攻撃力が上昇するというのは、レイドやワールドボスで問答無用のアドバンテージとなる。ダメージが増加するのはもちろん、ステータス変換系カルタや、諸刃や応援など総攻撃力を参照して増加量が決定されるバフの恩恵まで上昇する。メリットしかない。
また、防御面にリソースを割きたくない攻撃型にとっては、HPや防御力その他の上昇も途方もなくありがたい。温泉によるステータス上昇の恩恵をフルに享受できるのがディーラーなのだ。
好感度上昇させるなら、とにかくディーラーを優先すべきだと私は思う。
魔界温泉：デバッファー/バッファーについて
人権キャラだということでNモナやバートリーなどを選ぶ方も多いと思うが、個人的にはディーラーより優先度は下がる。
耐久力が上がるのは嬉しいが、攻撃型と違い、耐久を犠牲にしてまで何かを優先するということがないのでただ固くなるだけだ。攻撃力上昇についても同様、デバッファー/バッファーの攻撃力をアテにするぐらいなら、初めから攻撃型の好感度を上げるべきである。
機敏性の上昇はデバッファーにとって非常にありがたいが、バッファーにはそれもない。
悪くはないが、優先順位をつけたときディーラーより勝る理由がないのがデバッファー/バッファーである。
魔界温泉：タンカー/ヒーラーについて
このふたつは言わずもがなである。もともと固くて死ににくいものを、これ以上どうしようというのだ。ヒーラーは攻撃力上昇による回復効率アップという恩恵はあるが、微々たるものだ。
魔界温泉：愛とデビルランブル
上述の優先順位が全く通用しないケースが二つある。愛とデビルランブルだ。
あなたが特定のキャラに並々ならぬ思い入れがあり、そのキャラをなんとしても強化したいと思っているなら、こんな優先順位は無視すべきだ。使いたいキャラを使って、楽しんでプレイするのが、ゲームにおける健康というものである。
そしてもうひとつ、デビルランブルに生きる者もまた然りだ。私はレイドとワールドボスを重視しているため上のような優先順位になるが、デビルランブルにこれは全く通用しない。ディーラーよりバッファーやデバッファー、時にはタンカーの好感度を上げることが勝利への近道となることもある。
結局、好きなキャラを好きなように上げるのがよい。
