【デスティニーチャイルド】デスチャグローバル版観光

12月6日にグローバル版デスティニーチャイルドがリリースされた。そうなると隣の芝生が青いのかどうか確かめたくなるのが人情というもの。ちょっとした観光気分でグローバル版を遊んでわかったことを本稿にまとめる。

デスティニーチャイルドグローバル版:課金関連

真っ先にこういうところを見てしまうのは、もうずいぶん毒されているなと感じるが、気になるから仕方ない。

クリスタルの価格

予想通り日本版と比較して随分と安い。常設販売のクリスタル価格が、日本版でたまにショップに並ぶお得パックより安い。

約3000円で買えるパッケージの中身。購入回数制限あり。

そしてお得パックはもちろんそれに輪をかけてお得である。日本版で”出会い極まれり”などといって★5確定チケットに万券要求するのを見てる身としては、3000円程度で★5確定チケットとクリスタルが買えてしまうことに釈然としない。”出会い極まれり”じゃないよ。ぜんぜん極まってない。せいぜい”出会い頑張れり”だ。

とはいえ、クリスタルの価格差は韓国版で見慣れているので実際そこまでの驚きはない。「そうですよね」という感じだ。

スタミナ&ゴールドの価格

画像はクリスタルで購入可能なスタミナおよびゴールドの価格だ。見ての通り、ファッキンクソ高い。日本版では(プレイヤーランクにもよるが)この半分のクリスタルでおよそ三倍量のスタミナが買える。

ゴールドに関しては正気とは思えない。77万ゴールドなぞゴールドダンジョン最上級に三回行けば手に入る。スタミナ換算で105程度だ。ボリボリにボられている。もし友人が「77万ゴールドを4950クリスタルで買った」などと言おうものなら、今すぐ空気と水の綺麗な土地への引っ越すよう勧める。

しかしこの後色々調べるうちに、スタミナとゴールドの価格に込められた意図を知ることとなる。

ガチャ関連

ちょっと意外だったのがガチャの価格。10連が2700クリスタル(★4が1体確定)で100連ごとに天井ありと、韓国版と日本版のハイブリッドのような設定になっている。

天井システムは韓国版のマイレージシステムとほぼ同じ。ガチャを回すごとにマイレージが貯まっていき、最大で★5確定チケット+ボーナス報酬がもらえるというものだ。

キャラクター個々の排出率は見れるものの、★5全体の排出率については記載がないためよくわからない。おそらく3%程だと思われる。ちなみに一日一回の無料召喚もあった。

こちらはゴールドを消費することで一日三回まで引ける10連ガチャ。

出てくるキャラクターはクリスタルガチャと同じものの、排出率は三分の一程度。おそらくこっちの★5排出率は1%程度と思われる。

ブラッドジェム召喚ももちろん健在。消費する紅石の数は日本版より少ない。バナーでレッドクロスさんが人権ヅラしているが、国際問題にならないか心配だ。

クリスタルを消費するタイプの装備ガチャは存在しない。かわりにゴールドを使って回すものが用意されている。ソウルカルタは未実装のため、出てくるのは★3から★5までの装備だ。

排出率はこんな感じ。斧ガチャである。

デスティニーチャイルドグローバル版:報酬関連

デイリー及びその他ミッション報酬

どうせ多いんでしょうと思っていたデイリーミッション報酬。やはり多い。しかしスタミナやガチャの価格を考慮すると、これぐらい配らないと暴動が起きそうではある。

デイリー以外のミッションやログインボーナスも全体的にクリスタル多めの調整となっている。そうでしょうね。

デビルランブル報酬

デビルランブルの各リーグ報酬で得られるクリスタルの量は日本版のおよそ8倍だ。とかく報酬のクリスタル量が日本版の比ではない。ちなみにトロフィーシステムはまだ未実装。

デスティニーチャイルドグローバル版:ゲームバランス

課金関連の次に気になるゲームバランスの調整。キャラクターと装備それぞれについて見てみる。

キャラクターバランス

全てのキャラクターを確認するのは骨が折れるので、気になったキャラだけ。

基本的には日本版の性能を踏襲しているようだ。コウガダナなどの強キャラも、特に弱体化されずそのまま実装されている。

上方修正のあった木属性もちゃんと上方修正後の性能で実装されている。

なのに一人だけ上方修正前の性能で実装されたアウロラちゃんはキレていい。

すっかり弱キャラとして定着したレッドクロス兄さんはスキルに大幅なテコ入れがなされていた。スライドスキルで付与する反射とスキル防御の数値がほぼ倍化している。直すとこそこなの、という気持ちもあるが、なんとかしようという意図が見えるのはいいことだ。うまくいったなら日本版にもフィードバックしてほしい。

一番驚いたのは下位スキル連打ディーラーのスキル修正。連打数自体は変わってないものの、下位スキルを連打するというものではなく、独立した連打スキルになっているようだ。このままだとセイレーンノーマルスキルでノーマルスキルを4連打する化け物になるが大丈夫か。どういうダメージ計算になっているんだろう。

この修正は、たぶんだが、日本版の“ノーマルスキルダメージアップがノーマルスキル連打型スライドスキルにも適用される”というややこしい仕様を嫌ってのことだろう。下位スキル連打型を撤廃してしまえばバフ効果もスッキリする。このせいで一部ディーラーが爆裂に弱体化するような気もするが、日本版とグローバル版両方やる物好きなんていないからバレないっしょ。いけるっしょ。

★5以外にも微妙にスキルを修正されているキャラが散見された。★4アルテミスはスライドスキルから追加ダメージが取り除かれるという地味なお仕置きを受けている。

装備バランス

各武具のステータスは日本版や韓国版とも違う変更がなされているようだ。

なんと、ヌンチャクが2OPになっている。

その他にも日本版でHPとクリティカル上昇だったセーラー服がHPと防御力上昇に変更されているなど、2OPの内容にもメスが入れられているようだ。こうなると先述の斧ガチャも、そう悪いものではないような気がしてくる。こちらでは強武器だった青龍偃月刀がどういう数値になっているかも気になるところだ。

デスティニーチャイルドグローバル版:育成関連

曜日ダンジョン

曜日ダンジョンはスタミナ不要だが一日に三回の入場回数制限(全難易度共通)がある。これは韓国版の仕様と同じだ。

クリスタルを消費することで入場回数を回復することもできるが、一度につき600クリスタルと、なんと韓国版の倍値である。この辺は育成にとってかなりのブレーキとなるだろう。ゴールドのショップ価格がやたら高いのがだんだんとクサくなってきた。

ちなみに、各種曜日ダンジョンを難易度別に自動でひと巡りしてくれるシステムがある。韓国版にもあったシステムだが、デイリーミッション消化用にとても便利。

キャラクター育成

キズナ、進化、スキルレベルなど、キャラクターの育成方法に変わりはない。ただ、ひとつ大きな変更があるとすれば、スキルレベルを上昇するのに必要なリソースが、ゴールドではなくオニキスになっている点だ。

日本版に比べゴールドの稼ぎにくいグローバル版で、スキルレベル上昇に湯水のようにゴールドを要求するのはあまりに酷だろうから、妥当な変更ではある。しかし、オニキスが稼ぎやすいかというと、それはそれで疑問が残る。韓国版のように強化素材をオニキス化できるのかと思ったがそんなこともない。一応、キャラから抽出できるオニキスの量は微増しているようだが、果たしてキズナ上げとスキルレベル両方まかなえる程だろうか。この辺も育成のブレーキになりそうだ。

デスティニーチャイルドグローバル版:その他

夜の世界に実装されているコンテンツ

夜の世界に実装されているコンテンツは日本版リリース時とそう変わらない。もしかしたら転生館が先駆けて実装されたりはしないかと期待したが、そんなことはなかった。ただ一点違うのはスカーレットコレクションがあることだ。

スカーレットコレクションは紅石を消費して様々なアイテムを購入できるショップだ。韓国版には実装されていたが、日本版では店主のブリジットだけがやってきた。属性別★5確定チケットや各種研磨剤・進化素材、さらには一匹でチャイルドのレベルをマックスにしてくれる”コスミム”という素材を購入することもできる。

これは「あー」となった。上述の曜日ダンジョン入場制限とあわせて「あー」だ。私ほどになるともうこの手の情報を見ただけで「あー」である。

チャイルド枠拡張

ミッションをこなすだけでクリスタルはアホほど配られるが、チャイルド所持枠が最大どこまで拡張できるかは調査できていない。なぜなら、枠を拡張する度に気の触れた額のクリスタルを要求されるからだ。

枠拡張に必要なリソースはゴールドまたはクリスタルで、拡張する度にどちらか一方を交互に要求される。まだ40枠しか拡張してないこの状況で既に1000クリスタル要求ははしゃぎすぎだ。せっかくガチャがたくさん引けても枠がなければ管理もできない。枠拡張が日本版以上にボトルネックだ。

システムメニュー

これまでグローバル版として紹介してきたスクリーンショットが、ことごとく日本語ローカライズされていることを不思議に思った方もいるだろう。何か言語パッチを当てたというわけではなく、グローバル版デスティニーチャイルドには最初から言語選択機能がついている。

日本語、フランス語、英語、中国語、ภาษาไทย の五つから選択できる。ちなみにどの言語を選んでもボイスは日本語だ。

それにしても、なぜ日本版があるのに日本語に対応しているんだろうか

ふいに”冗長性”とかいう単語が頭をよぎったがまさかね。たぶん日本人の脳を移植した人向けの機能でしょう。

ちなみに日本語で遊べるからといって、プレイヤーネームを日本語にすることはできない。

日本語の名前にすると「日本語にするな」と日本語で注意される。

おわりに

良くも悪くもデスチャはデスチャである。

育成はしやすいけどキャラは手に入れにくいのが日本版だとしたら、キャラは手に入れやすいけど育成キツいのがグローバル版なのだろう。どちらが優れているかという話ではない。どちらが好みかという話だ。クリスタルは安価だが、要求量も多いグローバル版と日本版を同列には語れない。

ただ、クリスタルの価格差というのは、とてもわかりやすい上に訴求力も強いので、いわゆる”おま国”的批判のマトにされそうではある。私は、日本版を長く遊んでいるという贔屓目ももちろんあるが、そこまで羨ましいという気持ちは起こらなかった。

とはいえ、せっかくいろんな言語圏のプレイヤーが一堂に会して遊べるような仕様になっているのだから盛り上がってほしい。あと枠拡張とスタミナ、ゴールドの価格はもうちょっと下げていい。めちゃくちゃキツいんじゃないかなあれは。スタミナは報酬で結構配ってるから別にいいだろ、という感じなんだろうか。