【デスティニーチャイルド】激怒検証：怒りはどこまで我慢できるのか

景気の良い表記倍率とは裏腹にほとんど空気のような扱いを受けているスキル”激怒”。こちらが使ってもいまいち強く感じないが、いざボスが使用するとやたら致命的なスキルになることでもお馴染みである。そろそろ激怒もちのボスが現れそうな気配がするので、激怒のダメージとその性質について検証する。

激怒のダメージについて

そもそも激怒のダメージが何をもとに発生しているのかについて調べねばなるまい。今回はかわいいワンちゃんとキュートなウサちゃんの二匹を使って検証を行っていく。

使用キャラ

アームズ（ステータス）アームズ（スキル）ディアブロ（ステータス）ディアブロ（スキル）

マッドバニーアームズを使った理由は、激怒のダメージ倍率が200%でキリがよかったから。スクリーンショットを撮り忘れてしまったのでマッドバニーアームズだけステータスが図鑑のものだが、実際に使用したものと能力値やスキルレベル等は同じ。

激怒ダメージの参照元

まず、激怒の概要について念のため説明をしておこう。激怒を有するスキルを使用すると自身に”激怒”バフが付与される。激怒バフ付与状態で受けたダメージのうち、表記倍率分までを次回激怒スキル使用時に解放する、というのがスキルの概要だ。

スキル説明文での“受けたダメージを最大X%貯めて1回返す”という部分が、いわゆる激怒で出せるダメージの天井を示しているわけだが、それが何を基準にした倍率なのかが説明されていない。これはデスチャの本当に悪い癖だ。激怒するのはいいが、いったい何を基準にどれぐらい怒っているのかをしっかり説明してほしい。似たようなことを昔女性に言ったら激怒されたが、今回は謝らずに検証していこう。

上の画像はlv1アームズでゴールドダンジョン中級lv24ミミックを、ノーマルスキルで殴った際のダメージだ。続いて、激怒バフを起動させ充分にダメージを蓄積させた状態で殴るとどうなるか見てみよう。

赤文字が激怒ダメージだ。文字が重なってわかりにくいが、ノーマルスキルダメージのちょうど2倍のダメージが発生している。アームズの激怒倍率が200%だったので、なるほど、激怒ダメージは、激怒を有するスキルの最終ダメージを基準に決定されているらしい。

激怒ダメージに影響するもの

激怒ダメージがスキルの最終ダメージによって決定されているらしいことはわかった。ここからはスキル最終ダメージに影響しうる様々な要素で激怒ダメージも増減するのか、についてさらに調査してみる。
※以下の調査は全て充分な量のダメージ（2000～3000）を受けた状態で行っている。

装備攻撃力

lv1アームズに武器を装備させ、攻撃力を上昇させた状態での激怒ダメージを計測する。装備状態のアームズのステータスは次のとおり。

ちょっと耐久力に難があったのでベビードールも装備させている。この状態でのゴルダン中級lv24ミミックへのノーマルスキルダメージと激怒ダメージを見てみる。

装備によって増加したダメージ分、激怒ダメージも増加した。

属性補正

属性補正による増加分も激怒ダメージに加味されるのか闇属性強化ダンジョンにて調査。

こちらもノーマルスキルのダメージ増加に引っ張られる形で激怒ダメージが上昇している。

攻撃力バフ

装備攻撃力で激怒ダメージは上昇したが、では戦闘後に付与される攻撃バフではどうか。6凸リザの攻撃力バフ（攻撃力+1108）を付与した状態でのダメージを見てみよう。

攻撃力バフによっても激怒ダメージは上昇する。ちなみに、激怒バフ付与時に攻撃力バフをかけても、解放時にバフが切れていたらダメージの増加は見られなかった。激怒ダメージは、ダメージ解放時のステータスを参照して計算されているらしい。

スキルダメージ増加バフ

攻撃力上昇バフの影響を受けることはわかったが、少し特殊なダメージ上昇バフはどうだろう。エルメスのバフ（攻撃力+1056＆ノーマルスキル最終ダメージ+196増加）を付与した状態での激怒ダメージは以下の通り。

バフの種類に区別なく、きっちり増加したノーマルスキルの2倍量が放出されている。

クリティカル

クリティカルによってはどうか。もうだいたいおわかりのことだとは思うが、一応見てみよう。

この通り。

色々と試してみたが、結局、“スキルの最終ダメージに影響しうるものは全て激怒ダメージにも影響する”と考えてよいようだ。

激怒ダメージ保存則

さて、激怒ダメージの天井がスキル最終ダメージに依存していることはわかったが、では一体どういうダメージが”激怒ダメージ”として保存されるのだろうか。こちらも様々なケースに分けて調査を行ってみる。

バリアで吸収した場合

ダメージがバリアによって吸収された場合も激怒ダメージとして保存されるのかについて調査した。エポナでバリアを張ったのちに激怒スキルを発動、ダメージをバリアに吸収させた後激怒ダメージを解放すると以下のようになった。

激怒後のダメージがすべてバリアに吸われているにも関わらず、激怒ダメージは問題なく解放されている。バリアと激怒は相性が良いようだ。

忍耐で無効にした場合

バリアでの吸収分は激怒ダメージとして保存されることがわかった。では、ダメージを完全に無効にする忍耐ではどうだろう。こちらも同様に調査を行った。結果は画像の通り。

激怒ダメージが発生しなかった。忍耐で無効にされたダメージは、激怒ダメージとして保存されないらしい。我慢しているうちは怒らないと、そういうことなのだろう。

出血・中毒ダメージは保存されるか

画像での説明が難しいので結論だけ言ってしまうと、”ノー”だ。出血・中毒ダメージは激怒ダメージとして保存されない。調査時の動画を以下に掲載するので、興味のある人は見るとよい。

激怒検証（出血）
激怒検証（中毒）

非常にわかりにくいが、激怒ダメージから出血・中毒で受けた分がきれいに取り除かれている。すべて試したわけではないが、デバフダメージ系は保存されないと思った方がよさそうだ。

激怒ダメージの性質

吸血は発生するか

バリア検証のときの画像からもわかる通り、激怒ダメージでは吸血は発生しない。

エポナの吸血バフによる吸収割合は25.7%。画像ではちょうどノーマルスキルで殴った分だけ吸い取っている。おそらく、激怒ダメージは出血や中毒と同じような扱いなのだろう。

反射されるか

これも出血や中毒同様、反射の対象にはならない。

クロセルに激怒を解放した際の反射ダメージだ。わずか206しかない。ノーマルスキルダメージ（見づらいが481ダメージである）の反射分しか発生しなかった。

中毒のトリガーになるか

これも残念ながらトリガーにはならない。とはいえ、激怒ダメージを解放するということはノーマルスキルかスライドスキルで殴っているということになるので、そちらで中毒ダメージが発生することにはなる。スキル殴り+激怒の2回分発生したりはしないという意味だ。

ノーマルスキルで殴った1回分だけ中毒ダメージが発生しているのがわかる。

バフや補正で増加しているものは何か

前述の調査で、バフや装備で増加した攻撃力が激怒ダメージに影響を及ぼすと記載したが、正確には激怒ダメージの上限に影響を及ぼしているだけで、激怒ダメージそのものを増加させたりはしない。100しか保存されていないダメージが、属性補正やクリティカルの影響を受けて150や200になったりはしないのだ。そのことを検証した動画を以下に掲載する。

激怒ダメージとして解放されているのは373、これは激怒付与から解放までに受けたダメージの総和に等しい。有利属性だろうがクリティカルだろうが攻撃力デバフを受けていようが、保存された分のダメージしか放出されないのだ。

結論

おわりに

以前から微妙なスキルだなと思ってはいたが、よく調べもせずに微妙だと決めつけては失礼だと今回の検証に踏み切ったおかげで、微妙であることがよくわかった。

なにが微妙かというと、結局激怒の解放ダメージは激怒スキル使用者の攻撃力に依存してしまうのでいくら倍率が高かろうと防御型では高が知れてしまう点と、多くのダメージを放出するためには多くのダメージを受ける必要があるという点だ。攻守転換でも使えば上限をかなり引き上げることができるが、よほど特殊な状況でないと活用しにくい。

今回の検証は、どちらかというとレイドボスに使われた場合を想定している。高いHPを持ちながら必ず攻撃を受け続けるという意味で、これほどレイドボスと相性の良いスキルもない。これまで激怒を使用したレイドボスはクランプスぐらいしかいなかったと記憶しているが、そろそろ運営が激怒のことを思い出す頃合いではなかろうか。

激怒対策として最も優秀なのはシュリンクスだろう。どんな超ダメージだろうと忍耐で帳消しにできるのはやはり強い。もしくはニルティやジュピターで激怒バフを消すか、とことんまで相手の攻撃力を下げてなるべく防御力の高いタンカーで受け止めるぐらいか。果たして、この知識が役に立つときがくるんだろうか。このまま激怒が忘却の彼方に葬られたら、今回の検証のすべてが無駄になったりしたらどうしよう。キレそう。