【デスティニーチャイルド】ダメージを最大化することについて語るときに私の語ること

このサイトでの検証記事も20を超え、個々のバフデバフの効果やダメージ計算についてはなんとなく理解ができた。この辺で「じゃあ結局どうすればダメージを最大化できるのか」という点についてまとめてみよう。

※本稿は、これまでの検証や経験から筆者が「おそらくこれが正解」と主張するものであって、ただひとつの世界の真実というわけではないことを予め記す。

更新履歴
  • 2020/8/29 クリティカルダメージバフのカテゴリを修正

ダメージ計算に使われるバフ&デバフとそのカテゴリ

はじめに言っておくと、各種スキルのダメージ計算式というものはダメージ最大化のためには一切使う必要がない。そもそも知らなくたって問題ない。せいぜいデスチャオフで諳んじてキモがられるぐらいの使い道しかない。

なので本稿では計算式の細かいところには触れない。細かいフォーミュラよりも知るべきは、ダメージ算出の構造とそれに使われる要素についてだ。

ダメージ算出の構造

ダメージが算出されるまでの道のりをざっくり図示すると以下のようになる。

ダメージ計算概要

各種補正やバフで増えたり減ったりしない追加ダメージはこの中に含めていない。

重要なのは、それぞれの要素をバランス良く積んでいくことなのだが、そもそもこんな図だけ見せられてもちんぷんかんぷんだ。まず、なにが①~④にあたるのかについて説明しよう。

ダメージ算出に使われる要素

上記で図示した①~④の内訳を私の知る範囲でまとめると以下のようになる。

バフカテゴリ

この要素のかたまりを便宜上カテゴリと呼称する。たとえば、攻撃力上昇バフやスキルダメージ固定加算系バフは、バフの種類は違えど同じカテゴリ①に属するバフとなる。

同一のカテゴリに属するバフの効果は加算で計上されるが、異なるカテゴリ同士は乗算される。同じカテゴリのバフを積みまくるより、異なるカテゴリのバフをバランスよく積んだ方がダメージ効率が良いということだ。

ほぼ全てのバフ&デバフが上記カテゴリのいずれかに属するが、ごくごく一部に例外が存在することが確認できている。どのカテゴリにも属さないイレギュラーは以下のふたつ。

ノーマルスキル最終ダメージ増加バフ

エルメスがスライドスキルで付与するバフ効果だ。

パッと見はスキルダメージ加算系バフだが、効果は全く異なる。このバフによって加算されたスキルダメージは敵防御の影響をまったく受けないかわりに、カテゴリ④のバフ効果も無視する。じゃあ追加ダメージのようにふるまうかといえばそんなこともなく、カテゴリ②のバフ(弱点スキルダメージアップや弱点防御減少)には影響を受ける。

エルメスの採用頻度自体そこまで多くないので気にするようなことでもないが、ビキニリザのドライブミュリナのノーマルみたいな効果を期待するとアレ? となるので注意しよう。

防御無視ダメージ

敵の防御力が上がれば上がるほど実効ダメージが上昇するちょっと特殊な追加ダメージ。実はこれも上述のエルメスバフと同様、カテゴリ②に影響を受けてダメージが上昇する。防御無視ダメージの性質と計算方法については下記関連記事を参照。

【デスティニーチャイルド】防御無視ダメージが無視しているもの

2018.05.03

敵の防御力によって実効ダメージが決定されるので、厳密にはカテゴリ③にも影響を受けるとも言える。

バフ&デバフのカテゴリとダメージへの影響

さて、バフにはカテゴリがあるという話と、それらをバランスよく積むのが重要だという話をした。では、そのバランスが崩れるとどういうことが起こるのか。具体的な例をあげて説明しよう。

ここに、ダヌを編成したふたつのパーティがある。

このクソ雑魚パワーポイントを見てもわかる通り、編成①ではディーラーに諸刃の剣バフ+スライドスキルダメージUPバフ+攻撃力上昇バフの3種を付与することができる。盛り沢山だ。

一方、編成②で付与できるバフは諸刃の剣の1種。あとはフリージアが防御力減少デバフを相手に付与できるだけだ。このふたつを使って同じ敵を殴った時のダメージを比較してみよう。

はたして、より多くのダメージを出せたのはどちらの編成だろうか?

編成①:ダヌ with 諸刃&スライドUP&攻撃力上昇

Lv24ゴガ(推定防御力1330)へのダメージは5741。ちなみに、ダヌはノーマルスキル連打型ディーラーなのでスライドスキルのダメージにブレが生じない。条件が同じなら何度やっても全く同じダメージが出る。

編成②:ダヌ with 諸刃&防御力減少デバフ

Lv24ゴガへのダメージは5835。なんと、こちらの方がダメージが高くなった。使用されたバフ・デバフの数が圧倒的に少ないのにも関わらず、なぜバフ満載編成を上回ることができたのか。

なにが起こっていたのか

上記の例で付与されたバフ・デバフたちはそれぞれきちんと仕事をしていた。ダメージに差が出たのは、編成①のバフ構成が足し算だったのに比べ、編成②は掛け算だったからだ。

バフカテゴリについての図を思い出してほしい。

バフカテゴリ

編成①で付与されたバフは全てカテゴリ①に属する。同一カテゴリのバフは効果が全て加算されてしまうため、たくさん積んでも相対的に最終ダメージへの効果は薄くなってしまう。

編成②ではカテゴリ①のバフとカテゴリ③のデバフが混在していた。異なるカテゴリ同士のバフとデバフだったため、効果が乗算され、最終的なダメージが上回ったというわけだ。

ワールドボスやRAGNA BREAKで、バッファーやディーラーを増やしたのにダメージが変わらないorむしろ減ってしまう現象の原因のひとつがこれだ。

ちなみに、この組み合わせで常に編成②が上回るというわけではない。殴った対象の防御力がもともと低かったため、防御デバフの効果がより顕著に出た。実際は、敵の防御力が1600を上回ったあたりからこの関係は逆転する。バフデバフのバランスで大きな違いが生じることを例示するため、ちょっと極端なシチュエーションを使用したことを白状しておく。

バフデバフのバランスが重要だとわかったところで、実際レイドやワールドボスに挑む際にどのような編成を心がければよいのだろうか。ここからはコンテンツ別に話をしよう。

RAGNA BREAK/ワールドボスでのダメージ計算

それぞれについて細かく話をしてしまうと冗長になってしまうのでそれはまた個別の記事でまとめるとして、ここでは挑むうえで念頭に置くべき最低限の事柄だけを記す。

フィーバーダメージの占有率

ダメージスコア全体に対しフィーバーで稼いだダメージが占める割合だ。RAGNA BREAKとワールドボスとではこれが大きく異なる。

RAGNA BREAKの場合

RAGNA BREAKはスコアのほとんどをフィーバーで稼ぐことになる。回数が3FT(=Fever Timeの略)か4~5FTかでも変わってくるが、少なくとも全体の60%以上はフィーバーダメージが占めるはずだ。

つまりRAGNA BREAKにおいて、スコアを稼ぐためにはフィーバーダメージ=ノーマルスキルのダメージを稼ぐのが最も効率が良いということになる。

バフカテゴリ図

スライドスキルダメージだけを加算するものや、クリティカル発生率を増加させるものはフィーバーダメージに寄与しない(※)。それ以外のバフでまずはフィーバーダメージ最大化を目指そう。

その後、余裕があればスライドダメージを追求したり、フィーバーの回数を増やすため加速バフを増やしたりする。そのへんは好みだ。

※ただし、集中バフによるクリティカルフィーバーだけは、例外的にクリティカルダメージUPバフの恩恵を受けられる。ずるい。

ワールドボスの場合

ワールドボスはRAGNA BREAKと違い、フィーバータイムの恩恵がそこまで大きくない。そもそもあんまりフィーバーの回数を稼げないというのもある。一般のプレイヤーで2~3FT、すごい頑張って4FTという感じだろう。

スコアに占めるフィーバーダメージの割合もせいぜい10%程度(もっと少ないかもしれない)なので、ワールドボスではスライドスキルダメージの底上げに重きを置くこととなる。

幸い、20人まで編成できるので入れたいバッファーは軒並み編成できることだろう。問題なのはバフの付与範囲だ。ほとんどのバッファーは攻撃力の高い味方2~3体にバフを付与するため、バフ対象がかぶりまくってしまう。ディーラーが5人とかいるワールドボスではこれがネックになる。

ひたすらバフを付与され続ける少数の陽キャと、全くバフの恩恵を受けられないその他の陰キャという構図が生じるわけだ。そのためバフカテゴリだけでなくバフの付与範囲にも心を砕かねばならない。もしくはその時々に応じておガチャ様に追加される、ワールドボス限定でやけに広い範囲に強力なバフを撒くキャラを引くしかないのだ。

そんなわけで、ワールドボスはワールドボス特化キャラを持っているか否かがスコアに直結しやすい。

フィールド効果による影響

RAGNA BREAKやワールドボスに登場するボスには特殊なフィールド効果が付与されている。プレイヤーの行動を制限するものもあれば、プレイヤーにとって有利に働くものもある。

フィールド効果はポーズ画面上部で確認できる

弱点防御ダウンについて

ボスを弱点属性で攻撃した際のダメージが増加する、プレイヤーに有利に働くタイプのフィールド効果である。弱点防御の減少割合は40%、これはレイドもワールドボスも共通する。このフィールド効果は、バフカテゴリでいうカテゴリ②に属する。

デバフ耐性について

一部の行動制限系デバフを全て無効、デバフ回避率アップ、デバフ持続時間ダウンなどがこれにあたる。行動制限デバフ無効化はあきらめがつくので良いとして、デバフ回避率アップ&持続時間ダウンがかなり厄介だ。命中率が下がるうえ、付与できても10秒ももたない。デバッファーにとってはかなりつらい環境だ。

ワールドボスでは編成人数に余裕があるため、バートリー辺りはとりあえずという感じで編成に入ってくるが、編成人数の少ないRAGNA BREAKでは防御デバッファーがベンチウォーマーになりがちだ。

ちなみに、リーダーバフで付与する防御減少効果はこの制限を突破できる。しかし、リーダーバフは効果量が低いというジレンマがある。

ダメージ計算参考資料

ダメージを追求する上で役に立ちそうな資料をいくつか共有する。

スキルダメージ加算&攻撃力上昇バフの効果早見表

バフの組み合わせを考えるうえで「結局どっちが強いねん」となりがちなこのふたつ。それぞれが最終ダメージに与える影響をバフ効果量別に表にした。ちなみに敵の防御力は2350(前回のRAGNA BREAKのlv40ボスと同じ)を想定している。

通常攻撃は装備(バフ)攻撃力上昇の影響が非常に小さい。

スキルダメージ加算系バフは、ノーマル/スライドスキルの場合は表記の加算値からさらに1.25倍したものが計算に使われるが、通常攻撃の場合はこの倍率補正がかからない。なぜかはわからない。なぜでしょうね。

このダメージ上昇量は他のバフや補正、敵防御の影響を受けて減ったり増えたりする。

スキルダメージ加算バフの効果を攻撃力上昇バフに換算したいときは、加算量を4倍すればだいたいその数値になる。
例:ノーマルスキルダメージ+800の効果量は装備攻撃力+3200(=800×4)にほぼ等しくなる。
ただし、これが通用するのはノーマルスキルとスライドスキルだけである。

また、通常攻撃連打のように下位スキルを連打するタイプのスキルの場合、計算式も下位スキルのものが適用されるのでその点も注意。

敵の防御力によるダメージ減少率

敵の防御力が各種スキルに与える影響を一覧にしたもの。

通常攻撃は防御力の扱いがやや複雑なのでここには載せていない。

これをグラフにしたものがこちら。

ノーマルスキルよりスライドスキルの方が敵防御の影響を強く受ける。

おわりに

これまでに得た知見と検証データをもとに、ありったけのことを詰め込んだ。内部の人間ではないので正確なところはわからないが、ダメージ計算への解釈自体は間違ってないと信じたい。

とはいえ、ここまで長々と講釈を垂れておいてこんなことを言うのもなんだが、上で述べてきたようなことを理解したらダメージ計算が自由自在かというと、そんなことは全然ない。

実践ではもっと多くの要素を考慮しなければならない。ワールドボスではドライブ順や加速バフの撒き方も影響してくるだろうし、RAGNA BREAKは手動か自動かで考えることはまるで違ってくる。ダメージ計算への理解などほんの一側面に過ぎない。

その辺はまた各コンテンツの基礎攻略記事でまとめたいと思っているが、そんな時間があるということはゲームがクソ虚無ということなんで、それはそれでどうなんだという気持ちもある。

ちなみに、バフカテゴリ図のフローは適当だ。実際、どういう順番で計算が行われているか知る由もなければ知る必要もない。異なるカテゴリ同士は乗算される、ということだけ知っていれば、順番はどうでも結果は同じになる。