【デスティニーチャイルド】追加ダメージと防御無視ダメージとスキルダメージ加算系バフの違い

攻撃型のスキル説明文の中に、必ずと言っていいほど現れる”追加ダメージ”と”防御無視ダメージ”の文言。なんとなくダメージが増えるものということはわかっても、それぞれどのような性質があって、どちらがより効果的なのかについてはよくわからない。さらに、近頃増えてきた”ノーマル/スライドスキルダメージアップ”系のバフ。区別がつかず、混乱している方も多かろうと思う。

“追加ダメージ”、”防御無視ダメージ”、”スキルダメージ加算系バフ”。それぞれ全く性質の異なるものであることは過去に検証済みではあるが、当の私もどっちが何だっけとなることが多々あるし、検証だけして記事にしてないようなこともあるため、本稿にていったん整理する。

追加ダメージの特徴と強み

追加ダメージとは何を指すか

“追加ダメージ”とは、対象の属性やロールに応じて(中には無条件のものもあるが)スキルダメージに追加されるダメージのことを指している。カリプソの津波やアリルの獄炎のように、デバフ効果として追加発生するダメージは、ここでいう追加ダメージとは全く異なるものであるため注意。

追加ダメージと書かれているが、これから説明するものとは全く別物。

表記が似ているため非常に紛らわしいが、津波や獄炎で発生するダメージはデバフ扱いなので、どちらかといえば出血や中毒で発生するダメージと同じカテゴリのものである。

追加ダメージの特徴

追加ダメージの特徴を簡潔に表せば“敵防御・属性その他あらゆる補正を無視して表記通りのダメージが発揮されるもの”となる。

スキル説明文に”500の追加ダメージを加え”と書かれていれば、相手の防御力がどれだけ高かろうと、たとえこちらが不利属性であろうと問答無用に500のダメージがそのまま加算される。

しかし同時に、クリティカル(※)や有利属性補正やその他乗算系のバフなど、こちらにとって有利なものも完全に無視される。減りもしないが増やすこともできない、なんとも融通の利かないダメージそれが追加ダメージだ。

※追加ダメージ付きのノーマルスキルを単発で使用した場合に限り、例外的にクリティカル補正を受けるというバグっぽい仕様がある。詳細は下記関連記事参照。

【デスティニーチャイルド】追加ダメージとクリティカルの変な関係

2018.10.09

追加ダメージの強み

上で追加ダメージのことを”融通の利かないもの”と表現したが、だからこそ活きる場面というものもある。

フィーバー時のダメージ増加効率

フィーバー時のダメージは、攻撃者のノーマルスキルダメージを元に算出されている。もっと正確に言うと、ノーマルスキルダメージを0.6倍したものがフィーバー時のダメージとして適用されるのだ。

しかし、あらゆる補正の影響を受けない追加ダメージはこの0.6倍補正すら無視する。フィーバー時であっても表記通りの数値がそのまま最終ダメージに加算されるのだ。

ことフィーバータイムに限っていえば、追加ダメージは表記の約1.67倍の価値を持つこととなるのだ。ノーマルスキルに追加ダメージを持つディーラーがRAGNA BREAKで重宝される所以である。

追加ダメージが減少する例外

防御力や補正では増えも減りもしない追加ダメージだが、絶対に減少させられないかというと実はそんなこともない。反射やスキルダメージ防御など、最終被ダメージを一定割合カットするタイプのバフを使用すれば追加ダメージごと削ることができる。

反射率30%の闇クロセルに対し、追加ダメージ付きのノーマルスキルを放った様子。追加ダメージ分ごとカットされているのがわかる。

現状では豆知識の域を出ないが、知っておくと今後なにかの役に立つこともあるかもしれない。

防御無視ダメージの特徴と強み

防御無視ダメージとは何を指すか

“防御無視ダメージ”とは、追加ダメージと同様、スキルダメージに加算されるものを指す。追加ダメージと違い、発生に条件が課せられるケースは少ない。また、追加ダメージよりも表記上の加算ダメージが多いのも特徴だ。

防御無視ダメージの特徴

防御無視ダメージとは“敵防御力に応じて実効値が決定されるダメージ”である。特に面倒な計算もなく表記値がそのまま加算される追加ダメージとは対照的に、独自の計算式を経て最終ダメージに加算される値が決定される。

“1000の防御無視ダメージを加える”と書かれていても、与ダメージがそのまま1000増えたりはしないのだ。一般的な防御力(2000~3000)の相手であれば、だいたい700ぐらいしかダメージは増えない。

なぜそんなことになるのかは後段で説明するとして、先に防御無視ダメージが受ける補正やバフの影響について解説しよう。

防御無視ダメージと属性補正

防御無視ダメージに属性補正がかかるかどうかを検証する。比較に使用するのは6凸ダヌと6凸ネイト。いずれもスライドスキルに付与された防御無視ダメージは590と同値。追加ダメージはダヌの方が多い(ダヌ:315、ネイト:285)が、それを差し引けば簡単に比較が可能だ。

攻撃対象は火属性強化ダンジョン最上級、lv30大きなアカラミム

画像は同じ敵にノーマルとスライドをそれぞれ放った際のダメージ。ダメージ差は699(≒2969-2270)。ここからさらに追加ダメージ分を差し引けば、発生している防御無視ダメージは384とわかる。

こちらはネイトで同じ敵を殴った際のダメージ。ダメージ差は669(≒2003-1334)。追加ダメージ分を差し引くと、発生した防御無視ダメージは384。ダヌと同値になった。

この比較から防御無視ダメージに属性補正はかからないことがわかる。

防御無視ダメージと弱点スキルダメージ増加系バフ/デバフ

結論から言うとこれは影響を受ける。弱点スキルダメージ増加系(弱点防御減少も含む)バフ/デバフによって防御無視ダメージは増加する。

【デスティニーチャイルド】防御&弱点防御デバフ効果検証2種盛り合わせ

2018.09.19

防御無視ダメージとクリティカル補正・クリティカルダメージアップバフ

続いてはクリティカル関連の検証。クリティカル発生時の補正や、クリティカルダメージアップバフによって防御無視ダメージが増加するかを調査した。

使用ステージはアンダーグラウンド強”四ツ谷”。

ケプリのノーマルスキルを使い、クリティカル・非クリティカル時のダメージを比較する。通常、他にバフの影響を受けていなければクリティカル時のダメージは非クリティカル時のちょうど2倍になるが、画像を見ての通り、そうはなっていない。ノーマルスキルに含まれる防御無視ダメージが、クリティカル補正を無視していることがわかる。

左がバフ未付与、右がバフ付与時

続いてクリティカルダメージ+61.9%アップバフを付与した場合のダメージ比較。バフによる増加率は約61.9%(≒4063÷2510)。防御無視ダメージも含めて丸ごとダメージが増加している。

防御無視ダメージはクリティカルダメージアップバフの影響を受けて増加する。

防御無視ダメージとフィーバー補正

続いてフィーバー補正の影響について調査を行った。果たして防御無視ダメージはフィーバー補正を受けて0.6倍されてしまうのか。

されてしまった。

防御無視ダメージごと見事に0.6倍され、783(=1305×0.6)までダメージが減少している。防御無視ダメージはフィーバー補正を受けるということで間違いない。

防御無視ダメージの計算式

防御無視ダメージの実効値(実際に最終ダメージに加算される値)は、スキル説明文の表記値を0.6倍したものを下限とし、そこから敵防御力に比例して増加する。実効値は敵防御力が20000のときに最大になる。計算式にすると以下のようになる。

表記防御無視ダメージ×0.6+(((表記防御無視ダメージ-(表記防御無視ダメージ×0.6))÷20000)×敵防御力)

防御無視ダメージの強み

まず、高防御力を有する対象への安定したダメージディールが挙げられる。そもそもそれが存在意義でもあるのだろうが、敵の防御力に逆行するようにして実効ダメージが増加していくため、アングラ極のように極端な防御力を持つ敵が現れる場所においては重宝する。

一部のバフによってダメージを増加させることが可能、という点も追加ダメージにはない強みだ。属性補正やクリティカル補正は無視されてしまうものの、弱点スキル増加系バフやクリティカルダメージアップバフの影響を受けてくれるため、最終ダメージに与えるインパクトは追加ダメージよりはるかに大きい。

ただし、表記値通りのダメージが常に発揮されるわけではないという点に注意。スキルに防御無視ダメージを付与するカルタで、最終ダメージにどの程度影響を与えるのか判断に困った場合は、いったん0.6倍してみるとよいだろう。

スキルダメージ加算系バフの特徴と強み

スキルダメージ加算系バフとは何を指すか

スキルダメージ加算系バフとは、スキル説明文にて”ノーマルスキルダメージ+XX”または”スライドスキルダメージ+XX”と表記されるものを指す(XXには固定値が入る)。

“ノーマルスキル最終ダメージ+XX”や”ノーマル/スライドスキル(最終)ダメージ+YY%”、”弱点スキル(最終)ダメージ+YY%”と表記されるものは今回のスキルダメージ加算系バフには含まない。これらはスキルダメージ加算系バフとは効果も計算方法も全く異なるものである。

スキルダメージ加算系バフの特徴

スキルダメージ加算系バフの効果は、そのままスキル説明文のスキルダメージ部分に加算される。

ただし注意点がひとつ。スキルダメージ加算系バフの効果量がそのまま足し算されるわけではないのだ。

スキルダメージ加算系バフの効果量は、スキルダメージに加算される際に1.25倍される。つまり”ノーマルスキルダメージ+1000のバフ”を付与した場合、実際に増えるスキルダメージは”+1250″となるわけだ。

なぜこんな補正がかかっているのかはわからないし、知ってたからどうということもない。せいぜいキャバクラで披露して聞き流されるぐらいの知識だが、後述する”ノーマルスキル最終ダメージ増加バフ”と比較するときに覚えておくと少し得するかもしれない。

スキルダメージ加算系バフによって増加したダメージが受ける補正

通常のスキルダメージにそのまま加算されるので、このバフによって増加したダメージも通常のスキルダメージと同様、全ての補正の影響下にある。

すなわち敵の防御力によって威力は減衰するし、属性・弱点スキルダメージ増加バフ・クリティカルなどなど、あらゆる補正やバフデバフの効果を受けて増減する。その振る舞いだけ見ると攻撃力が上昇したのと何ら変わらない。

スキルダメージ加算系バフと攻撃力上昇バフの比較

スキルダメージが、スキルダメージ加算系バフで増加するのと、攻撃力上昇バフで増加することに大きな違いはないという話をした。では、より効果の大きい方を選びたいときに、どのように比較すればよいか。ここではその目安表のようなものを共有する。

スキルダメージ上昇量は1.25倍補正がかかる前の数値。

これはスキルダメージ加算系バフによって最終ダメージがどれぐらい上昇するかを示したものだ。想定している敵の防御力は2350、これは一般的なレイドボスの防御力に相当する。通常攻撃のダメージは敵防御力の影響をあまり受けないため、スキルダメージ加算系バフの効果がほとんどダイレクトに最終ダメージに乗る。

こちらは装備攻撃力上昇(バフによる上昇分も含む)が最終ダメージに与える影響についてまとめたもの。ノーマルとスライドスキル限定ではあるが、スキルダメージ加算系バフの効果量を攻撃力上昇バフに換算したいときは、スキルダメージ加算系バフの効果量を4倍するとだいたいその数値になる。

例:スキルダメージ+1000バフの効果≒攻撃力+4000バフ

スキルダメージ加算系バフの強み

追加ダメージや防御無視ダメージとは違い、敵防御力の影響をもろに受けてしまうとはいえ、各種補正やバフの効果をしっかり享受できるというメリットもある。補正・バフの一部にしか影響を受けない防御無視ダメージと違い、最終ダメージに与える影響が非常に大きいのだ。

レイドにしろワールドボスにしろ、複数種のバフを重ね合わせてダメージを伸ばしていくことが重要になるコンテンツにおいては、スキルダメージ加算系バフが非常に重要になってくる。攻撃力上昇バフと共存できるというのも大きなメリットだ。

スキルダメージ加算系バフとスキルの組み合わせ

ノーマルスキルダメージアップバフがノーマルスキルのダメージにしか効果がないように、スキルダメージ加算系バフは効果を与えるスキルを限定しているケースが多い。しかしこれにはいくつか例外が存在する。

ノーマルスキル連打型スライドスキルのような、下位スキルを使用するタイプのものに限り、その下位スキルと発動スキルがスキルダメージ加算系バフの効果付与対象になる、という仕様がある。

わかりやすくいうと、ノーマルスキル連打型スライドスキルは、ノーマルスキルダメージアップバフとスライドスキルダメージアップバフ両方の効果を受けるということだ。

【デスティニーチャイルド】スライド&ノーマル最終ダメージ増加バフの効果について

2018.07.13

このことを知っておくとバッファーとディーラーのシナジーを見極めやすくなる。特に、クリスマスレダのように一人でスライドもノーマルもダメージアップできるようなバッファーを使うときは、組み合わせるディーラーを吟味するとよい。

例外:ノーマルスキル最終ダメージ増加

スキルダメージ加算系バフの中でも、この”ノーマルスキル最終ダメージ増加バフ”だけは効果がかなり異なる。このバフで加算されるダメージは、敵防御力の影響をいっさい受けないかわりに、属性やクリティカルの補正も無視する。また、ダメージに加算される際に1.25倍補正がかかったりもしない。挙動としては防御無視ダメージとよく似ている。

この手のバフを付与するのは今のところエルメスだけである。通常の”ノーマルスキルダメージアップバフ”と間違えやすいため注意しよう。

【デスティニーチャイルド】スライド&ノーマル最終ダメージ増加バフの効果について

2018.07.13

まとめ

追加ダメージの特徴
  • 敵の防御力の影響を受けて減衰しない。
  • あらゆる補正の影響を受けて増減しない。
  • 最終ダメージ増加系バフの影響を受けて増加したりしない。
  • 最終ダメージをカットする系の防御バフ(反射など)では追加ダメージ分も含めて減少する。
防御無視ダメージの特徴
  • 敵の防御力に比例して実効ダメージが増加する。
  • 属性補正やクリティカル補正の影響を受けて増減しない。
  • 弱点スキルダメージ増加系バフやクリティカルダメージアップバフの影響を受けて増加する。
  • フィーバー補正を受けて減少する。
スキルダメージ加算系バフの特徴
  • あらゆる補正、バフ、デバフの影響を受けて増減する。
  • スキルダメージ加算系バフは、特に通常攻撃連打型スキルと相性が良い。
  • スキル最終ダメージ加算系バフ(エルメスのバフ)とは効果も計算方法も異なる。