【デスティニーチャイルド】睡眠の可能性、バンシーの可能性(2/16:睡眠を活用する編成例をふたつ追加)

2月14日本日のアップデートで実装予定の新キャラクター”バンシー”。当然ながらこの記事の執筆時点では未実装である。

この手のキャラ特集記事は、そのキャラを実際に獲得した上で書かれるのが通例だが、先日のデスチャ特番内にて明らかにされたバンシーのスキル、その内容が看過しがたいものだったため実装に先んじて記事をまとめた。バンシーを獲得すべきか否か、その判断材料になれば幸甚。

睡眠デバフの効果とその仕様

バンシーの持つスキル、その目玉といえばなんといっても睡眠デバフだろう。使用できるキャラは★3ヘカテーのみという、妙な立ち位置だったせいで長らく休眠状態だったこのデバフ。去年のクリスマスレイドで「そんなのあったな」と思い出した方も多かろう。

効果はともかく★3キャラしか使えないとあっては実用に堪えないと思っていたが、バンシーが睡眠の使い手とあっては無視もできない。睡眠とはどのような効果を持つデバフなのか、本稿で検証を行う。

睡眠デバフ効果検証①:睡眠デバフはどこまで行動を封じるか

ゲーム内の説明によれば、睡眠デバフとは“効果時間中一切の行動を封じ、防御力をゼロにする。基本攻撃を除くスキル攻撃を受けると睡眠は解除される”ものだという。行動をどの程度封じるのか、防御力への影響はどのぐらいか、睡眠を解除しない攻撃とはどのようなものがあるか。ひとつずつ読み解いていこう。

まずは行動阻害効果について。

スキルゲージへの影響

去年のクリスマスレイドでニコルが連発してきたことでもお馴染みの睡眠デバフ。覚えている方も多いだろうから結論から言うと“睡眠デバフが付与されるとスキルゲージは初期化される”

スキル発動待機状態のコウガに睡眠が直撃した状況を撮影したものだ。睡眠付与によってゲージは初期化され、睡眠解除後に改めてスキルゲージチャージがゼロから再開しているのが見て取れる。当然、睡眠効果時間中はいっさいのスキルを使用することができない。

スライドスキルクールタイムへの影響

続いて、クールタイム中に睡眠を付与された場合の影響について調査した。ゲージは初期化されたがクールタイムカウントも止まるのか、ご覧いただこう。

結果は上の通り。睡眠が付与されたにも関わらず、クールタイムカウントはお構いなしに進んでいるのがわかる。沈黙と違い、睡眠デバフにクールタイムカウントを停止する効果はない。沈黙のように、どのタイミングで当てても行動を阻害できる、という感じのものではないようだ。

睡眠デバフ効果検証②:防御力ゼロとはどのような意味を持つか

続いては防御力ゼロ効果について。ここは検証というより、おさらいに近い。

防御力をゼロにするというのは簡単に言うと、スキルの表記ダメージがそっくりそのまま与ダメージとして反映する、ということだ。

たとえば上のようなステータスを持つキャラがいたとしよう。ノーマルスキルの表記上のダメージは2610だが、敵防御力の影響を受けて減衰するため、実際の与ダメージはその半分ほどになる。防御力ゼロになるとこの減衰が発生せず、2610ダメージがそのまま与ダメージとなる。つまり本当の意味での防御無視ダメージ※が発生するわけだ。

※ゲーム内の”防御無視ダメージ”は敵防御力がゼロになるとむしろ表記値より減るため注意。詳細は防御無視ダメージ計算式検証記事を参照。

しかもそれだけではない。表記ダメージはダメージ計算の基礎となる数値であるため、クリティカルや属性補正、その他バフの影響もろもろがここに乗算されてくる。つまり、あらゆるスキルの最終的な与ダメージが倍増するに等しい効果を得られるわけだ。

倍増と、あえて控えめに表現したが、殴る相手の防御力が高ければその効果ももちろん増加する。場合によっては一撃が三倍、四倍に膨れ上がることもありうるのだ。対象の防御力をゼロにすると与ダメージが最低でも倍になる、ぐらいに考えてよい。

睡眠デバフ効果検証③:”基本攻撃では解除されない”という文言の真相

続けて”基本攻撃では解除されない”という部分について見ていこう。基本攻撃とは、スキル説明文でいうところの通常攻撃がこれにあたる。このブログでは基本攻撃のことを通常攻撃と呼称することが多いため、本稿もそれに倣う。

さてこの通常攻撃、原則として、ノーマルやスライドと違い能動的に発動することができない。一定間隔で自動的に発動する。せっかく睡眠を付与してもプレイヤーのコントロールできない要素であっという間に解除されてはかわいそう、とかそういう理由でこんな仕様になっているのかはわからないが、とにかく通常攻撃で睡眠は解除されない。

しかし一部例外として、プレイヤーでコントロール可能な通常攻撃というものがある。バステトセイレーンが持つ”通常攻撃連打型ノーマルスキル”がそれだ。

これらはノーマルスキルとして発動するものの、ダメージ計算式は通常攻撃のものが使用される。であれば、内部的には通常攻撃として扱われていても不思議はないのでは?

ということで試した。

通常攻撃連打型スキルと睡眠デバフ

上は、睡眠デバフを付与したディナシー闇マアトバステトのノーマルでフクロにした様子である。ご覧の通り、ボコスコにされているが一向に起きる気配がない。ちょっと不安になるぐらいマグロだ。ステージ名も築地だし。

どうやら通常攻撃連打スキルも、通常攻撃扱いとなっているようだ。

ちなみに、この仕様を利用するとこんなこともできる。

普通なら初撃で睡眠が解除されるはずのフィーバー殴りも。通常攻撃連打型を使えば防御力ゼロ状態の敵を死ぬまで殴り続けることができる。

あいにく、通常攻撃連打型スキルはもともと敵防御力の影響を受けにくいという性質を持っているため、ノーマルやスライドのように劇的ダメージアップとはいかないが、覚えておくと役立つこともあるだろう。

睡眠デバフ効果検証④:デバフダメージで睡眠は解除されるのか

“基本攻撃を除くスキル攻撃”に、デバフダメージは含まれるのかについて調査を行った。結果は以下の通り。

あらかじめ踊る刃を付与しておいたアウロラへ、さらに睡眠を付与した様子である。ご覧の通り、デバフダメージで睡眠は解除されない

まとめ

睡眠デバフの効果と仕様
  • 睡眠デバフは、付与時にスキルゲージを初期化する。スライドスキルクールタイムは停止しない。
  • 睡眠デバフの、基本攻撃(通常攻撃)で解除されないというものには、通常攻撃連打型スキルも含まれる。
  • 睡眠デバフは、デバフダメージでは解除されない。

バンシー運用例

バンシーの睡眠デバフを活用するためにはどのような編成が考えられるか。ここでいくつか例示しよう。睡眠デバフの付与役としては引き続きヘカテーに任せることとする。

これはいわばバンシーのプレゼンテーションなのだから、バンシーを使って行うのが本来の筋であることはもちろん理解している。理解しているが、肝脳塗地の気合で挑んだ110連と紅石ガチャ3回で得られた未所持キャラがブリジットのみという現実に、しばらくamazarashiしか聴けない精神状態になったので許してほしい。

睡眠&全体攻撃コンボ

睡眠のランダム付与という欠点を克服、というよりは無視に近いが、するための方策のひとつとして全体攻撃持ちと組ませるというものがある。しかし、確実に睡眠対象を殴れるのはメリットだが、果たして確殺しうるほどの火力を出せるものか、不安に思う方もいるだろう。そのあたりをフォローする方法もあわせて、睡眠&全体攻撃コンボの可能性を探る。

スキルダメージ加算系バフと組み合わせる

火力を出す最も手っ取り早い方法は攻撃力ステータスを上昇させる、である。しかしデビルランブルで攻撃力を突出させるというのは、さまざまなリスクを伴う。攻撃力を抑えたまま火力だけを上昇させるにはどうすればよいか。それはスキルダメージ加算系バフを持つキャラと組み合わせることだ。

【デスティニーチャイルド】追加ダメージと防御無視ダメージとスキルダメージ加算系バフの違い

2019.01.13

かつての検証記事で調査した通り、スキルダメージ加算系バフは実際の与ダメージに加算される際、その効果量が1.25倍されるという特徴を持っている。これが睡眠中の相手に覿面に効く。どれほどの効果があるか実際に見てみよう。

上は睡眠状態のシャマシュとオーロラに闇マアト(1凸)のスライドを放った際のダメージだ。シャマシュへは4312、オーロラへは6159と、非睡眠対象に比べ倍程度のダメージを出せてはいるがやや物足りない。

続いて、デュランダルのスライドバフ(効果量:スライドスキルダメージ+1456)を付与した後のダメージがこちら。この時の睡眠付与対象はレダとゼロス。それぞれダメージは8333と6075と、デュランダルバフ未付与時から比較して1800ダメージ前後増加しているのがわかる。

バフ効果量は+1456なのに、なぜこんなことが起こるのか。先述の1.25倍補正がゆえである。スキル表記のバフ効果量は+1456であっても、実際に加算されるスキルダメージは1820(=1456×1.25)なのだ。機敏性によるダメージブレがあるため正確に+1820されてるわけではないが、バフ効果量以上のダメージ増加量であることはわかる。

ここへさらにパンテオンのバフが乗るとどうなるか。

単発で2万をゆうに超える。睡眠対象が非有利属性あっても、19000ダメージ程度は軽く出すことができる。しかも、検証環境に限らず、睡眠さえ通ればデビルランブルでも(私の知らないダメージ減衰補正がなければ)同水準のダメージを出せるというのが恐ろしい。

ただし、パンテオンバフの対象にするためには結局攻撃力を高めねばならないため、これはあまり現実的ではない。しかしクリティカルダメージアップバフがなくとも、クリティカルさえ出れば12000ダメージ程度は保証される。クリティカルをどのように確保するかがこのコンボの肝になるだろう。

ロマン激怒砲コンボ

続いては激怒タンカーと組み合わせた場合の運用について。

激怒は蓄積した被ダメージを、激怒解放時に追加ダメージとして上乗せするスキルである。このスキルの詳細は過去の検証記事を参照していただきたい。

【デスティニーチャイルド】激怒検証:怒りはどこまで我慢できるのか

2018.07.26

激怒解放時のダメージ倍率は非常に高いものの、解放できるダメージの上限が与ダメージに依存するという致命的な欠点を持っていたこのスキル。たとえ1万ダメージ蓄積しようとも相手の防御力が高ければ激怒ダメージはその半分以下まで減らされてしまうので、使い道に乏しいとされてきた。

しかし睡眠の持つ防御力ゼロ効果があれば、その激怒ダメージの天井を限界まで引き上げることが可能だ。防御力ゼロの相手に激怒を放つとどれほどのダメージが出るものか見てみよう。

赤字が激怒解放ダメージである。

これだ。有利属性でもない、クリティカルでもない、他にバフもない状況でこれだ。寝こけている無防備な相手にいきなりブチ切れるとこんなことになる。ブラック企業の研修でよく見る光景だ。

本来のスキルダメージとあわせて25000超のダメージはロマンそのものだが、いかんせんハードルがかなり高い。まずそれなりのダメージを蓄積せねばならず、また、激怒持ちのタンカーはいくら頑張っても2回攻撃しかできないため、うまく睡眠対象を殴ってくれるかが完全に運だ。

上述の全体攻撃コンボより博打と曲芸要素の強い編成だが、流行ったら笑ってしまうので流行ってほしい。