【デスティニーチャイルド】ヴェルデレトの可能性、出血デッキの可能性(終)

出血デッキがプラチナリーグに到達した。

ここからどこまでいけるかにも興味はあるが、出血デッキの可能性は十分に吟味できた。トップページにヴェルデレトの下半身ばかりが並んでいては、重篤なフェチの疑いをかけられかねない。この記事をもって、ブロンズから始めたデビランリーグ縦断の旅の区切りとする。

以下、この一か月で得られた知見を共有する。

出血デッキの組み方

出血デッキの基本的な構成は以下の通りだ。

役割編成例解説
ヴェルデレト出血デッキを組む以上ヴェルデレトは必須だ。彼のリーダーバフと擦過傷デバフによる大幅な出血ダメージブーストが、出血デッキを出血デッキたらしめている。ヴェルデレトこそは出血デッキの門であり鍵だ。
出血
ディーラー①
出血デッキのファイアスターター。ここで攻撃した対象を追撃する形でダメージを重ねていくこととなる。"誰を真っ先に潰したいか"を基準にキャラを編成しよう。最もオススメなのは低防御対象を狙い撃つジュピターだ。落としにくいタンカーを迂回することができ、出血持続時間も14秒と申し分ない。
相手にクランプスがいるときなどはヘクトルも選択肢に上がるが出血持続が8秒と短い。フェンリルは出血持続が10秒と長めだがランダム対象のため博打要素が強い。自らの豪運に絶対的な自信があるならいいが、そういう人はそもそもガチャでジュピターを引いている。
出血
ディーラー②
ヘスティアほぼ一択。低HP対象を優先的に殴る彼女の追撃性能は唯一無二だ。出血ディーラー1とヴェルデレトの攻撃でHPの減った対象を正確に射抜き、出血デバフを付与してくれる。初動で敵二体を落とすか瀕死に持っていくことが勝ち筋となる出血デッキにおいて、出血デバフを重ねることは必須といっていい。
高凸ジュピターなどを所持していて、重ねるまでもなく殺せるような場合はその限りではない。
自由枠①ここの二枠は自由枠となる。特に決まった正解というものはない。左に並べているのは、私が実際に試して機能しうると感じたキャラたちだ。中でもダナの汎用性は頭ひとつ抜けている。エリシオンやイブがばらまく中毒デバフのダメージを、バリアでいい感じに相殺してくれる。ダナ+なにかで編成を考えるのがよい。竹槍デッキが相手であれば挑発タンカーも選択肢に上がる。
出血ディーラーの耐久力が高く、タンカーを配置せずともある程度耐えられるという場合はコウガモアマフデトも選択肢に上がる。特にマフデトは相手にシュリンクス以外のヒーラーがいる場合、非常に効果的だ。そのほか竹槍ディーラーを編成してもよいし、モーガンを入れてもよいだろう。
自由枠②

念のため、上記に挙げたキャラはほんの一例であることを付記しておく。

装備の選択基準

出血デッキの場合、装備ステータスの優先順位は以下のようになる。

HP≧防御>機敏性>攻撃力>クリティカル

防御型も攻撃型も老いも若きもとにかくHPと防御だ。機敏性も攻撃力もクリティカルも出血ダメージには一切影響しない(※機敏性は攻撃やデバフの命中率に影響があるかも、という検証が韓国版であったが定かではない)。とにかく生き残って出血デバフをバラまくことが重要だ。HPと防御の優先度は相手によって変わるが中毒や出血デバフは防御を無視するので、やたらと繁殖しているエリシオンのことを考えるとHPの方がやや上になる。

また、高攻撃力キャラを対象にデバフを付与するモアやキャミィ対策に、出血ディーラーはなるべく他より攻撃力が低くなるようにしておこう。

スキルの運用

最初のターンで対象二体、最低でも一体に対し出血デバフ二種と擦過傷デバフをなすりつけるため、スキルの使用順は以下のようになる。

  1. 出血ディーラー①
  2. ヴェルデレト
  3. 出血ディーラー②

ヴェルデレトは出血デバフ付与対象を優先攻撃するため、効率よく擦過傷デバフを付与するためにも出血ディーラーよりも先にスライドスキルを使うのは厳禁だ。出血ディーラー②(ヘスティアを想定)は、追撃をより正確に行うためと、ヴェルデレトの付与する攻撃バフを活かすため三番手がよい。

この順序はなにがあっても崩してはならない。出血ディーラー2の方が先にスライドスキル使用可能になっても、出血ディーラー1が使用するまで我慢しよう。赤子が泣いてもこの順序は厳守だ。その横で親が失禁していても崩してはならない。どういう状況だ。

自由枠のキャラは特に決まった順序というものはない。竹槍勢を編成していたなら、出血ディーラーがオルガあたりを殴った瞬間スライドスキルを使うことで効率よく追撃ができるだろう。

キャラ別対策

対タンカー

挑発タンカーを相手取る際は"デバフ付与対象は挑発の影響を受けない"ということを留意しておかねばならない。挑発によって強制的にタンカーを殴ることにはなるが、出血デバフはスキル説明文通りの対象に付与される。ハデスを殴ったはずなのに出血デバフはクランプスイブに付与される、という現象が発生する。
殴る対象と出血対象がバラけてしまうため、ダメージが分散し、必然、泥仕合になる。長期戦が不利と思われる構成だと判断できた場合は手を出さない方が無難だ。しかし妨害型のいない竹槍デッキだった場合は一転、カモになり果てる。こちらもタンカーを二枚貼るなど防御を固めて臨めば、あとは出血で勝手に死んでくれる。
バリアタンカー。ダナはさほど苦戦しない。バリアは鬱陶しいが、デバフをつければすぐノーマルスキルで除去しようとするので御しやすい。最後に一人残ってもなおファブリーズを撒きまくるダナを処理するのは出血デッキ使用者あるあるだろう。
問題はマルスだ。不利属性というのに加え、自己ヒール持ちというのが非常に厄介。泥仕合の果て、こちらのジュピターマルスのタイマンのような状況になった場合競り負けてしまう。基本的には手を出したくない。

対ヒーラー

忍耐カウントが出血ダメージで減少するしまた持続回復の量も低い、鬱陶しいが致命的というほどではない。出血デッキにとって彼女はまだ与しやすい方だろう。忍耐を消しやすくするため、シュリンクス入りの相手にはヴェルデレトのドライブスキル(ダメージ+出血デバフ)を撃つことが多い。対策らしい対策はそのぐらいだ。
完全出血メタヒーラー。出会ったら会釈して通り過ぎよう。
上記以外のヒーラーマフデトを連れていく。
マフデトがいなければ無理に手を出すべきではない。特に高凸マーリンあたりは相性が最悪で、嘘だろというレベルで減らない。

対デバッファー

モアに相対する上で最悪のシナリオは、こちらの出血ディーラーが石化で身動き取れなくなることだ。逆に言えば、一体でも出血ディーラーが自由であれば打破することはそこまで難しくない。モアのスライドスキル対象が高攻撃力キャラ優先であることを逆手に取り、ヴェルデレトなどの攻撃力を出血ディーラーより高くしておこう。これだけでずいぶん楽になる。とはいえ長引けば不利であることに変わりはない。モアの他にタンカーやヒーラーがいる場合は、速攻を掛けられる構成で挑もう。逆に、相手がヒーラー抜きの速攻編成であれば、ダブルタンカーなどの防御編成がよい。モアに加えてオルガがいた場合の対処法は後述する。
ランフェイが脅威になる展開はほぼない。ドライブを一回撃つまでに大勢が決していることが多いからだ。これは偏見だが、ランフェイ使用者はモアオルガがいないため仕方なくランフェイを起用しているケースが多いため、妨害型の中ではカモの部類に入る。どうしても気になる場合はティタニアを連れて行こう。
最低最悪最糞のデバッファー。シルバー帯では「いうほどでもない」などと評したが、とんでもない、プラチナリーグのオルガは災厄そのものだ。スライドもドライブもこちらに致命的な被害を与える。稀にノーマルスキルしか使わないしつけの行き届いた個体がいるが、そうでもない限り苦戦を強いられる。唯一、"リスト更新"ボタンを押すと稀にいなくなるという弱点があるので活用しよう。リスト更新してもまだいたら諦めてブログの更新などするとよい。

対ダメージディーラー

竹槍編成でよく見るディーラーの二体。竹槍編成は初めのダメージスパイクを乗り切れば大体勝てる。バリアタンカー+挑発タンカーの二枚を編成して挑もう。ターンが一巡するころには消し飛んでいることが多い。
ただし、アルテミス+タンカー+高凸マーリンというような組み合わせの場合はマフデトを持ち出さざるを得ないため博打度が上がる。展開次第では取りこぼすことも充分にあるため注意。

カモ。一巡する頃には備長炭だ。
出血デッキが最も警戒すべきダメージディーラー。高凸エリシオンの攻撃力は無慈悲の一言だ。たとえ早々にエリシオンを潰せたとしても、永遠とも思える持続時間の中毒デバフが致命傷となる。相対する際は挑発タンカーを起用し、せめて中毒以外のダメージだけでも防ごう。オルガやその他ヒーラーと組んでいる場合、できる限り避けた方が無難だ。
ドライブを撃つな。

出血デッキの可能性

この連載をはじめた当初は「あり」と評したが訂正する。「大いにあり」だ。無凸のジュピターと1凸のヘスティアでもプラチナリーグで充分な火力を出してくれている。これが高凸となればなおさらだ。現に、ランキングの中にもすでに出血デッキは散見される。

出血デッキはトップランカーとも渡りあえるポテンシャルがあると確信している。私がオルガモアに苦戦しているのも一巡目で殺しきれないからであって、高凸ヘスティアジュピターがいれば問題にもなっていないかもしれない。あるいは妨害型を狙い撃つ出血ディーラーなんてものが出てくれば、また話は違ってくるだろう。

編成についても未だ答えは出ていない。ドライブスキルに出血付与効果のあるアルテミスやビクトリスとの相性や、ナイアスとのシナジーなど試行の余地はいくらでもある。

なにより、出血ダメージで相手を消し飛ばしたときの爽快感は何物にも変えがたい。独特のカタルシスのようなものがある。韓国版において出血デッキが流行ったのも頷けるし、その後露骨な後出しメタキャラで大炎上したのもよくわかる。

デビルランブルにおいて出血デッキは、魅力的な選択肢のひとつと言ってよい。それは間違いない。